第35回 日本超音波検査学会

特別講演

第35回日本超音波検査学会の特別講演は,アグネス・チャンさんにお願いすることになりました.
ご講演のキーワードは,「乳がん」と「生涯教育」です.

アグネス・チャン(AGNES CHAN) プロフィール
  歌手・エッセイスト・教育学博士[ Ph.D.]

1955年,イギリス領香港に生まれる.
72年,「ひなげしの花」で日本デビューし,一躍アグネスブームを起こす.
上智大学国際学部を経て,カナダトロント大学(社会児童心理学科)を卒業.
84年,国際青年年記念平和論文で特別賞を受賞.
85年,北京チャリティコンサートの後,食料不足で緊急事態にあったエチオピアを取材.
その後,芸能活動のみでなく,ボランティア活動,文化活動にも積極的に参加する.
89年,米国スタンフォード大学教育学部博士課程に留学.教育博士号(Ph.D.)取得.
現在は歌手活動ばかりでなく,エッセイスト,目白大学教授(客員),日本ユニセフ協会大使として, 芸能活動以外でも幅広く活躍中.
2008年,(財)日本対がん協会初代「ほほえみ大使」に就任.

<みなさん,ご存じでしたか?>
 アグネス・チャンさんは,2007年9月にご自宅で横になっている時,右胸に違和感をおぼえ,自分でさわってしこりを発見されました,精密検査を受けたところ初期の乳がん(粘液がん)と診断され,同年10月に右乳房を温存したままの切除手術を受けられました.当時の新聞には,以下のように記載されています.
 『最もつらかったのは,電話でがんの知らせを受け,病院に着くまでの1〜2時間でした.何で自分が,という悔しさや,この先どうなるのかという不安でいっぱいになって.その時,ご主人は「だれだって寿命が来れば死ぬんだよ。まだ先生の話も聞いてないのに、泣いたってしようがないじゃないか」と励まされ,確かに泣いている場合じゃない.歌手の仕事,日本ユニセフ協会大使やボランティア活動,そして,3人の子の母として――.「私には,やらなきゃならないことがいっぱいある」と思い直した.』
 手術は無事に終了し,以来「健康」や「がん」をテーマにたくさん講演されています.アグネス・チャンさんは「日本のがん検診の受診率は低い.特に女性.それは,日本の女性は自分のことを後回しにするからです.それではいけない.お母さんが病気になって一番困るのは家族.家族のためにも検診に行ってください」と,乳がん検診の普及・啓発をPRされ,続けていらっしゃいます.乳がん経験をもとに自ら作詞・作曲した「この良き日に / 一人にはしないから」,さらに著書には「東京タワーがピンクに染まった日」があります.
 以上のご経験と教育学博士というお立場から特別講演をお願いした次第です.

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(財)日本対がん協会初代「ほほえみ大使」  「東京タワーがピンクに染まった日」
特別講演をお願いした理由