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第31回日本超音波検査学会開催にあたって
−のびゆくちから いかすこころ−
.学会長 高橋秀一
 (天理よろづ相談所病院 臨床病理部).
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 第31回日本超音波検査学会を平成18年5月13日(土)〜14日(日)の2日間,奈良市で開催することとなりました.学会長として,ご挨拶を申し上げます.

メインテーマの「のびゆくちから いかすこころ」を掲げて学会を開催いたします.このテーマは皆さまの中でも色々な捉えかた,感じかたがあるかと思います.検査の際そして教育の立場から私がモットーとしていることです.このテーマの誕生につきましては,学会長講演の中でご紹介いたします.

学術集会の本来の姿は,日頃の研究成果を発表しその研究結果や考察に対して座長を交えた聴衆者の皆で評価する場であると考えます.昨今の学会事情は,併設講習会への関心の方が「大」となってきていると感じています.本学会では,これらに重点を置きスケジュールを念校し,双方成果が得られるように配慮しました.公募演題数は,157題(一般演題138題,Young Investigator's Award 7題,会長要望演題12題)のご登録を頂きまして過去最高の登録数となりました.これら公募演題ご発表の充実をはかりつつ,文化講演,一般公開シンポジウム,教育講演2題,パネルディスカンションを展開いたします.

文化講演は古都奈良を意識して臨床検査技師が実際に活躍している考古学の世界を味わって頂きます.一般公開シンポジウムでは,患者様に体験談をお話して頂く予定となっています.日頃忘れがちな患者さまへの『お心遣い』を感じとって頂ければ企画者側としましては至極の喜びです.教育講演は,乳腺超音波領域の先駆者であります霞富士雄先生にお願いし,「原発性乳癌の治療法の変遷」のご講演を頂きます.もうひとつ,心臓超音波領域の重鎮であります別府慎太郎先生より,「心エコー図の輝き」というなんとも興味深く楽しそうなご講演を頂きます.パネルディスカッションは,この学会の2週間後に開催される日本超音波医学会第79回学術集会(平成18年5月26〜28日,大阪・田中幸子会長)との連動企画です.テーマを「超音波画像における普遍性の追求 −技量の向上にむけて−」とし,装置面そして各領域における画像の検証を中心に徹底討論する予定です.盛りだくさんな欲張りな特別企画です.どうぞ,ご期待ください.さらに本学会初の試みとしまして託児施設を会場内に設けます.どうぞご利用ください.

 第31回学会では,皆様が満足して気持ちよく学び,新しい情報の収集や会員相互の親睦を深めていただけるような学会にしたいと思っております.また,関西での学会開催は13年ぶりとなります.当初は,都市部での開催を考慮しましたが,奈良の田舎でも開催可能であるという事例をつくる気持ちで,数々の危惧を乗り越えることを決意しました.お受けした以上は関西会員の総力をあげて御期待に沿えるよう努力致しておりますので,皆様のご参加をこころよりお待ちしております.

平成18年春

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